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2005年11月26日

旋光という現象を見る


ライトボックスのような普通の光を、二枚の偏光フィルムを重ねてみると、偏光フィルムの角度によって暗くなったり、明るくなったりします。
偏光フィルムというのは、ものすごい細かい櫛の歯のような一方向の細かいフィルターになっています。その偏光フィルムを通過した光は、そのフィルタの向きに振動している光だけになるのです。これが偏光した光です。
そのため、二枚の偏光フィルムを重ねると、最初のフィルムで偏光した光が二枚目のフィルム櫛の歯の角度によって通れる光が制限されて、明るくなったり暗くなったりする現象を見ることが出来ます。

さて、この旋光という現象は、透明な液体や固体などのに偏光した光を通すと、反対側から出てきた光は、もとの偏光面とはずれた角度に旋回する現象です。
ですから、前記のように、二枚の偏光フィルムを重ねて、適当な角度で、一番暗くなっている状態の時に、そのフィルムの間に、その液体などを奥と、旋光現象によって偏光が回されるので、その物質の部分だけが光を通して明るくなるのです。
でも、それは光の偏光面が回っただけですから、上にある偏光フィルムを回転させてやるとまた暗くみえる部分が観察できます。
今回はその現象を観察するための装置を作りました。

図のように、ライトテーブルに一枚の偏光フィルムを敷いて、その上に乗せたビーカーにそれぞれ、水、砂糖水、果糖水を入れて、上に手に持ったもう一枚の偏光フィルムを回すと、その現象が観察できます。

予備実験では、砂糖水と果糖水とでは、回転方向が逆で、それぞれ反対側の似た角度で溶液のビーカー面が暗く見えるのが観察できました。
  
この装置の実物をご覧になりたい方は、国立科学博物館で開催されている企画展「日本の科学技術者展」2005年11月12日(土)~12月18日(日)に展示されています。

最終的にはこんなデザインになりました。


投稿者 Ziro : 2005年11月26日 15:37

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